人間の怖さ

【人間の怖さ】振り返るとニヤニヤと不気味な笑みを浮かべる人が立っていた

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寒気がして振り返るとそこにそいつは立っていた。

69: 本当にあった怖い名無し 2009/07/04(土) 00:27:16 ID:MnnjcNaf0

死ぬほどってわけぢゃないが・・・・こんな話。
 
寒気がして振り返るとそこにそいつは立っていた。
異様に青白い顔で、ニヤニヤしながらこちらを見ている。
光の無い瞳で。
 
俺は、咄嗟に引き出しを引き、中入っていたお守りを取り出して
そいつに投げつけた。
 
一瞬、苦痛に顔を歪めそいつの姿は掻き消えた。
暫く呆然としていたが、そいつが立っていた所に行き、ふと横の棚に目をやった。
そこには、俺が集めているプライズの美少女フィギュアがズラリと並んでいた。
(あれ?なんでこれがここにあるんだ?)
 
よく見ると、一つだけ足りなかったシークレットのやつがそこに立っていた。
(・・・もしかして、今のやつが、俺にくれたのか・・?)
 
俺はずっと独りだった。
なんだか俺は、生まれて初めて出来た友達に酷いことをしてしまった感覚になってきた。
変な話なんだが、だんだん悲しくなってきて、涙が一筋頬をつたい落ちた。
その夜、俺は、寝床で金縛りになった。
そいつが、また横に立っていた。
 
霧のように透けて虚ろな姿で、その表情は微笑んでいた。
(映画に出てくる怨霊は、怨みの塊で実体化してるみたいな恐ろしいやつが多いけど、こいつはなんだか幸せそうに透き通ってるよ・・もうじき成仏するのかもな・・俺の涙を見たからか?・・なんてな)
そんなことを考えながら、俺は眠りに落ちていった。

 

 

70: 本当にあった怖い名無し 2009/07/04(土) 00:28:54 ID:MnnjcNaf0

翌日の夜、玄関をドンドンと叩く音がした。
ドアを開けるとそこには同じ大学に通う奴らが立っていた。
ひどく酔っ払っているようだ。
 
「な~んだぁ、お前、こんな所に住んでたのかぁあ~w」
そいつらは、普段何かとオタの俺を馬鹿にしてチクチクといびっているようなやつらだった。
おおかた、近くで飲んでいて俺をからかいに行こうという話しにでもなったのだろう。
 
ズカズカと俺の部屋に上がりこんできた。
「おいw見ろよダッセ~www」
一人が俺のフィギュアを次々摘み上げて、ポキポキと手や首を折り始めた。
 
「やめろぉ!」
俺は叫んだ。
「うるせぇんだよ!このクズがぁあ~」
一人が俺の腹に思い切り蹴りを入れた。
酔いすぎて手加減が無い。
 
俺は、吹っ飛んで後頭部を強く壁に打ち付け、倒れた。
意識が遠のくなか、奴らの姿を見つめていた。
一人は俺を蹴りつけ続けている。一人は
俺のフィギュアを踏みつけて粉々にしている。
もう一人はその後ろにじっと立っている。
(もし俺がこのまま死んでも、この二人に化けて出る必要は無さそうだな・・・)
 
そして俺は意識を失った。

 

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