近所にモンゴル人のおじさんが引っ越してきました。
バータルさんは自称チンギスハンの子孫です。
んな馬鹿なと、思いましたが、どうやらチンギスの子孫はいっぱいいるらしいので
本当だったのかもしれません。
童貞だった頃の私には、そんな種馬のような男がいるなんて想像する余地もありませんでした。
当時、私は世界史でチンギスハンの話を習ったばかりだったので、バータルさんは好奇心の的です。
バータルさんは、身なりは綺麗なのですが、あまり仕事をしている様子もなく、よく散歩していました。
道端でバータルさんに会うと、モンゴルの話してくれ!と追いかけました。
バータルさんはいつも少し困った顔で、話をしてくれます。狼に襲われた話や、遊牧民の数は減って
都会に定住する人間が増えた話、など色々話してくれました。
中でもよく聞いたのは、地元のモンゴル相撲大会で優勝した話です。
たしかにバータルさんの体格はかなりがっしりしていました。
「今日モンゴルから送りものが届きます」
と言った。バータルさんは、故郷を懐かしんでる様子でした。私は、食べ物だったら分けて貰おうと
密かに狙っていました。後日、学校へ行こうとバータルさんの家の近くを通った時、運送屋が
大きな箱を抱えてバータルさんの家に持ち込むのが見えました。
私は次バータルさんに会うのを楽しみしていました。
ところが、それから一度もバータルさんに会いません。両親にバータルさんどうした?と聞くと
「あら、国に帰ったわよ。ビザが切れてたみたいで捕まったのよ」
とのこと。なにやってんだよバータルさんと私は嘆いた。
そんなことも忘れたある日、私は友人と近所の山で遊んでいた。山の中の渓流で釣りができるのだ。
いつものように川へ向かうと、狸かなにかの死骸が転がっていた。
死骸は食われていたようで所々肉が削げている。
私は友人と、「うわあ、気持ちわりぃ」とかなんとか話しながらさらに山を登った。
途中にまた野生動物の死骸が転がってる。結局渓流にたどり着くまで三匹の死骸を見つけた。
「クマったなあ」
と私は言ったような言わなかったような。とにかく釣りを始めたのだ。
しばらくマジメに釣りをしていたが、竿は微動だにしない。
暇になった私たちは水切りを始めた。私は水切りには自信があった。
石がぴょんぴょん跳ねて対岸の斜面に突き刺さる。友人は私の腕前に感服したようで
「お前プロになれるよ!」と大はしゃぎしていた。
なんのプロだか分からないが、悪い気はしなかった。
得意げに石を投げていると、対岸にキツネが現れた。
キツネは跳ねる石を目で追っている。
「あいつ、石を魚だと思ってるんじゃないか」
と私は言った。
「○○もっと近くに投げてみてよ。飛びかかるかもしれない」
私はキツネのいる方へ向けて石を投げた。キツネは興味シンシンといった様子。
ジリジリと斜面を下って姿勢を低くした。
その瞬間、斜面からボコッと何かが飛び出してキツネに食らいついた。
でかい、蛇のような生き物。頭は私の腕くらいの太さがあった。
そいつは穴から体を半分だして、キツネに食らいついている。
私は唖然とした。すぐに気を持ち直し、そいつに向けて石を投げた。
全くの偶然だろうが、石は見事にヒットした。
頭らしき部分を打たれたそいつは黄色の液体を吐いて穴の中に引っ込んだ。
友人が叫んだ。
「なんだそれ!?」
「映画で見た!モンゴリアンデスワームだ!殺されるぞ!」
そう叫ぶと、友人は全力で走り出した。私は突然のことに驚いたものの
「釣竿忘れてる、自分で持てよ○○!おい!」
と大声で叫びながら、友人と自分の竿を急いで巻き上げ抱えて逃げた。
山を降りてからも、友人は頑なにあれはモンゴリアンデスワームだったと言い張った。
私は、アルビノの蛇じゃないのかと言ったが、友人は納得しない。
あいつはモンゴルの化け物なんだと興奮して繰り返す。
こんなときバータルさんがいれば、どっちが正しいのか聞けたのに、と私は悔しがった。
それは空想動物図鑑とかそんな本だった。私はその本を友人に見せつけ
「モンゴリアンデスワームは実在しない。けど、アルビノの蛇はいる。俺が正解だ」と主張した。
友人は折れた。蛇だということにする。それで話は終わった。
それからしばらく、山で異様に動物の死骸が見つかるという噂が立っていたが、
一年ほどでそんな話も聞かなくなった。
多分やつは死んだのだと思います。今更ですがあれは本物だったと思う。
少なくても、蛇ではなかった。
私は密かにやつを捕まえて売ろうと企んでいたのだけど、結局見つけることはできませんでした。
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