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【怖い話】俺の一家は霊感があるらしい

俺の一家は霊感があるらしい

967: 本当にあった怖い名無し  ID:

俺の一家は霊感があるらしい
らしいというのは、俺には全く欠片もなかったからだ
「お前はよく霊を呼び寄せて悪戯されている」と結構言われていた
事の発端は20年程前。小学校の3泊4日の修学旅行の時の事
旅行先はとある県。記念館やら何やらを周った覚えがある
小学生の俺らにはそんな物の価値はよく分からなかった
でも他所に泊まれるってだけで嬉しかったんだ
だから宿泊先に付いたら、大はしゃぎで自分の部屋に向かった
でもおかしい。まず部屋名がおかしい。【十太郎】という名の部屋だった
他の部屋はバラとかスイセンとか花の名前だったと思う
変だなーとは思ったが、ほぼ気にしなかった

部屋にはいると2段ベッドが2つ入口の両脇に置いてあり、奥に3畳ほどの座敷(仕切りは無い)だった
4人1組で部屋を使うので、2段ベッドの上段を取り合っていると、1人が「何か貼ってある!」と大声を上げた
皆でぞろぞろとみて見るとお札発見
しかしボロボロ。テープで補強してあるほどだった
そんなものが見つかれば、当然部屋捜しが始まる。結局部屋から計4枚の御札が見つかった
その時は、皆気味悪がって何もしなかったのだが、夜になり一人がふざけてお札を1枚剥がした
「こんなの嘘に決まってんじゃん!」とかなんとか言ってたと思う
他も剥がそうとしてたんで、俺と残りの2人で止めた

 

968: 本当にあった怖い名無し  ID:

その日、俺は深夜遅くに目が覚めた
特に何があるわけではなかった。
ただ目が覚めただけ
また寝ようとうつらうつらしていると、座敷の方に何か気配があるようだった
でもまだ子供だ。眠気には勝てない。全く気にせず寝てしまった
朝、目を覚ますと、部屋のメンバーが喧嘩していた
メ1「なにまた剥がしてんだよ!」
メ2「俺じゃねーし!」
どうやら起きたら御札が1枚新たに剥がれていたらしい
全く興味のなかった俺は、
「朝ごはん味噌汁かな?」とかバカな事を言っていた
朝ごはんはパンとコーンスープだった。

その日の夜、また深夜に起きた
しかしまた何があるわけでもない
が、座敷の方に気配がある
今回は頭だけ起こしてみて見てみた
何かいる。でも何か分からない。暗いし眠いので気にせず寝た
翌朝、また御札が1枚剥がされていた
部屋のメンバーは怖がっていたが、俺は朝飯の方が気になってしょうがなかった
その日はご飯と焼き鮭だった

 

969: 本当にあった怖い名無し  ID:

3日目の夜また深夜に起きた
またかと思い座敷を見ると、子供がいた
月明かりしかないけど、どうやら同い年くらいの子
「おい!」と声をかけるとその子はびっくりしてこっちを見た
俺はさっさと寝たかったので、「先生に怒られるよ」と声をかけて、またすぐ寝てしまった。
翌朝、最期の御札が剥がれていた。
そして、入口のドアに【十太郎ばいばい】と小さく書かれていた。
俺は「あー修学旅行終わりかー」とか考えながらバスに向かった

帰りのバスの中、寝ていると突然担任に起こされた
担「大丈夫か!?」
俺「え?え?」
担「今から行くところあるからな!」
そのまま俺だけバスを降ろされ、担任とタクシーで神社に連れて行かれた
どうやら、ぶつぶつ呪文のようなものをひたすら唱えていたらしい
神社に到着し、中に通されるとお爺ちゃんの神主さんがいた
俺の事をちらっと見て、
爺「本当にやるのですか?」
担「お願いします」
それだけ言って、お払いのようなものが始まった。
神主さんがごにょごにょ30分位やった後、
爺「もういいでしょう」
担「もう大丈夫でしょうか?」
爺「その話は後でお話いたします。」
そういってすくっと立ち上がった。
俺も何も異変はなく、訳が分からなかったので素直に立ち上がった
内心「やっと終わった!」とか小躍りしてた
3人で外に出ると、保健の先生が車で迎えに来ていた
担任は神主の話を聞いて帰るらしかった

 

970: 本当にあった怖い名無し  ID:

帰りの車の中、俺はなぜか後部座席。
先生と旅行での話をしていたが、突然先生が
「2人とも仲いいのー?」と聞いてきた
この車には俺と保健の先生しかいないし、何を言っているのか分からなかったので、黙ってしまった
でも先生は一人で会話している
「そうなんだー」
「良かったねー」
俺は訳が分からなかった
俺「せんせー…何言ってるんですか…?」
先「えー?友達でしょー?」
俺「誰ですか?」
先「いやいや、隣にいるじゃない」
横を見る。隣なんて誰もいない
俺「先生止めて!」
先「何でそんな事いうのかなー?」
だって隣なんて…と思って、再び横を見ると女の子がいた
「うわぁ!!」
俺は思わず叫んでしまった。
その子は、同い年くらいの子
たぶん前日の夜に部屋にいた子
心臓がドキドキし、汗がドンドン吹き出た
なんで?さっきまでいなかったのに!どこから?いつから!?!?
頭の中で必死に答えを探していた

 

971: 本当にあった怖い名無し  ID:

そうこうしていると、彼女が首だけ回してこっちをじーっと見てきた
目を大きく見開いて、すごく嬉しそうに笑っている
ニタニタ笑っているわけじゃない、ごく自然に嬉しそうに笑っていた
逆に不気味だった
彼女は笑ながら口をゆっくり開いて

「友達だよ」

気が付いたら、学校についていた。保健の先生に揺り起こされた
女の子はいない。そして先生も女の子については何も話さなかった。
だからてっきり思ったんだ。何だ夢だったのかって
俺は凄く安堵したのを覚えている。
安心しきって家まで帰ると家族みんな心配してくれてた。
「ただいまー!」って皆に言ったんだ
そしたら、皆口を揃えて言った
「女の子がいる」

20年経った今、未だに女の子はいるらしい
実は、先日おかしな事があって神社に行ったんだ
そこで色々わかった
女の子が20年も俺にくっついていた理由,そして20年前の神主の「本当にやるんですか?」の意味が。
その話はまた長くなるから、いつか話すよ
話せたらね

 

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