怖い話

【ほんのり怖い話】バイバイ

662: 本当にあった怖い名無し 2011/11/16(水) 15:15:17.01 ID:GVKQmzMWO

先日、娘と久々に電話をした際、ふと思い出した事が
ありましたので此方に失礼させていただきます。

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まだ娘が幼稚園に通っていた頃、妻が50音の音声キーボード
を買い与えました。
電源のオンオフで挨拶もする優れ物で、娘も大層喜び、
仕事疲れの私の前にわざわざ持ってきて遊び出すほどでした。
しかしやがては飽きるもの。数ヶ月もすれば娘にとっては
無用の長物になってしまいました。
それは私が押し入れへ収納しましたが、あくる日妻より相談を
受けました。

「あれ壊れてるみたい。電源も入れてないのにたまに
『バイバイ』『バイバイ』って聞こえるのよ」

押し込んだ際に故障したのか、電源OFFで聞ける『バイバイ』が
不規則に発信されてしまうように。
娘もすっかり怖がっている様子で、押し入れには近寄って
いないようです。
そして休日、家族揃って晩餐を楽しんでいた時、私の耳にも
はっきりと『バイバイ』と聞こえてきました。
不意打ちだったようで娘はとうとう泣き出す始末。
妻に叱られ、私は工具を引っ張り出しました。
押し入れより音声ボードを取り出すと、スピーカー部分を
ハンマーで叩き壊し、機能という機能を破壊しました。
その後、燃えないゴミとして袋に詰め、私の部屋隅に
一時隔離。数日後、ゴミ収集日に捨てました。
バラバラにして「もう安心だよ」と娘を慰め、父親としての
面目を保ちましたが、
私がバラバラにしたのは理由があります。
最初、ドライバーでカバーを外して電池を抜いたのですが。
『バイバイ』と、確かに聞こえてきたのですよ。
今にして思えば、幻聴としか思えませんが。
娘が成人した今でも、話すことはできません。
私が恐怖にかられて玩具を破壊したなど。

 

 

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