奇妙な話

【奇妙な話】手相占いとの関係

88: 本当にあった怖名無し 2011/06/28(火) 03:32:30.61 ID:4uEcWbpnO

空気読まずに書くわ。

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前に、職場の先輩(Aさん)とご飯を食べに行った。
将来の話になったんだが、私が「未来がわかればいいんですけどねぇ。占いとか行きたいなー」と言うと
Aさんはうっすら苦笑いをして、「私、行ったことあるよ」と一言。

「えっいいなー!! 何占いですか?」
「手相。3年前かな。友達と行ったんだけど」

中華街だかどっかのお店で、Aさんと友達(Bさん)の2人で入ったんだそうだ。
中には小さな部屋?広間?みたいなのがあって、ドアが一つ。
そのドアの向こうに占い師がいた。
多分、客が2人以上いた時に、順番待ちをしやすい様になっているんだろう。

なんだか想像通りというか、何というか。
胡散臭いな、と思いつつ奥の部屋に入った。

部屋は基本1人ずつだが、本人達が希望すれば2人以上で入ってもいいらしい。
AさんはBさんと2人で入った。

先にAさんが見てもらう。
正直、まぁまぁという感想。
当たっているっちゃ当たっているが、よくわからない事もあった。
まぁ、占いなんてそんなモンだろと思ったし、聞きたいことも聞けて、そこそこ満足した。

次にBさんが見てもらう。
占い師がBさんの手を見た瞬間、怪訝な顔をした。

「……これは……ちょっと」

「え、何ですか」とBさんが聞くと、顔も見ずに「帰って下さい」と一言。

「え、どういう事ですか」
「すみません。あなたの手相は見る事は出来ません。お帰り下さい」
「見れないって? よくわからないんですけど」
「言葉のままです。私は何も言えませんし、何も見れません。お代はお返ししますので、帰って下さい」

Bさんは食い下がったのだが、占い師は見れない。帰れ。の一点張り。
どう説得しても無理そうなので、渋々店を出た。

占い師の態度が感じ悪かったので、また別の店に入り直す気にもなれず、そのまま2人は別れた。

それから二週間経ったか経っていないか、それくらいの頃。
Bさんは交通事故で亡くなったそうだ。

「見れないっていうのがね。まさか、将来が無いとかだったのかなって、思ったりして」

Aさんは寂しそうに笑っていた。

 

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